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2013年

8月

10日

8/3ワークショップ2レポート 「持続可能性から全体性へ」

 

こんにちは、ロルファーの中村真之介です。

本日は、8月3日に開催された、第2回クリエーター向けワークショップの後半のレポートをお送りします。

前半のレポートはこちらから。

 

 

 

前半のイールディングに続いて、後半は身体のつながりにフォーカスし、「アナトミートレイン」のコンセプトとそれを使ったエクササイズをご紹介しました。

 

 

※「アナトミートレイン」とは

・アメリカの公認ロルファー、トム・マイヤースによる人の姿勢と動作に関する理論

・頭から足まで、また中心部から末梢までを結合しながら人体を蛇行する、骨と筋膜の連結を「線路」にたとえた

・この「線路」上を力が伝わることで、身体が全体として安定し、動作が連動する

 

 

 

テーマ①「目と舌の緊張を解放し、頭から下のつながりを引き出す」

tongue

一つめのテーマは、「目と舌の緊張を解放し、頭と首から下の間のつながりを引き出す」です。

 

 

目と「ぼんのくぼ」の奥にある筋肉は協調して働いているため、ふだん目を大きく動かすことがなかったり、動かす方向に偏りがあったりすると、その筋肉もそれに合わせて緊張します。

「ぼんのくぼ」の奥の筋肉の緊張は、浅後線に影響し、背面全体を使って身体を伸びやかに支えることが難しくなります。

 

 

舌は、深前線の端にあたります。

舌の筋肉の緊張は、その土台である舌骨を経由して、横隔膜や大腰筋に直接的に影響します。

横隔膜や大腰筋が緊張すると、身体を起こして座りにくくなり、胸が落ちて骨盤が後ろへ傾き、いわゆる猫背の姿勢をとりがちになります。

 

exercise1

ここでは、身体への気づきを大事にしながら、目や舌を丁寧に動かすエクササイズをしていただきました。

 

 

エクササイズの後、参加者の方たちは、「背骨のしなやかな動きを感じた」り、「力みなくすっと床に乗るように立てる」ようになったそうです。

 

 

テーマ②「手の平から、身体の左右を統合する」

 

二つめのテーマは、「手掌から、身体の左右を統合する」です。

手は腕線によって体幹へ、さらに螺旋線によって対側の半身へとつながっています。

 

 

手掌は体幹のインナーマッスル(安定筋)との関係が深く、手から体幹、さらには反対側の股関節までのつながりを引き出すことで、左右半身が動的にバランスします。

 

exercise2

ここでは、手から肘、肩胛骨、胸郭、股関節へと感覚を順番につなげていきました。

 

 

参加者の方たちは、「プッシュアップで関節につまり感がなくなった」、「腕だけでなく、全身がつながって動く」などに気づかれたようです。

 

 

ワークショップを終えて

 

後半のこのワークショップでは、参加者の方たちの熱心で積極的な姿勢と、繊細な身体感覚のおかげで、その場で新しいアイデアを引き出していただきました。

本当に感謝しています。

 

 

企画、準備から当日の運営までを共有した、吉田さんと福崎さんにもこの場をお借りして、お礼の気持ちを伝えたいと思います。

ありがとうございました。

 

 

次回は秋を予定しています。

 

ご希望の方には、詳細決定後にご連絡をさし上げます。

下記のリンクからご登録下さい。

http://rolfing-shibuya.jimdo.com/contact/

 

2013年

8月

09日

8/3ワークショップ1レポート 「持続可能な身体」

 こんにちは!ロルファーの吉田哲正です。先日行ったワークショップの様子を報告したいと思います。

 

 

いい天気でした!

ずっと暑い日が続いていましたが、この日は思いのほか過ごしやすかったです。会場の窓から外を見るとこんな風景が広がってました。展望がよく遠くまでよく見えます。遠くに見えるのは目黒でしょうか、中目黒でしょうか。

 

 

さて、今回のワークショップテーマは「持続可能な身体」。そもそもコローレは社会性あるテーマの実験ユニットであるので、社会テーマとして「都市と身体」というちょっと難しげな大きなテーマを出していました。その為、クリエイター向けの企画としては、立ち上げた当初から定期的に取りあえげていきたいテーマでもありました。

クリエイティブワークに携わる人たちにとっては、制作ごとの集中作業が断続的に起こり、その為クリエイティブワークを続けていける、楽で自由な身体を持続していく身体は不可欠なものだと実感していたからです。

 

クリエイターさんは、通常クリエイティブに対する想いやイメージが強いので、なかなか身体に目を向けたり、意識する機会も多くありません。発想力の豊かなクリエイターさん達にロルフィングの技法やリリースを紹介し、身体という視点を取り入れてもらいたい。そしてその傍ら、ロルフィングを新しい視点から見たり、楽しんでもらおう、表現したりして貰おうと。そんな遊び心もあり始めたのがこのクリエイター企画でした。他の企画も秋以降実施する計画ではありますが、引き続きクリエイター向け企画は続けていきたいと思っています。宜しくお願い致します。

  

前置きが長くなりました。

 

 

ワークショップの方は、クリエイターさん達との、自分の制作の話や、作品、また日々の身体との付き合い方、など冗談のような雑談のような真剣なような話から始まりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は身体に対する着眼点として、ロルフィングでいう「イールディング」のワークを紹介しました。

イールディングは、委ねていくこと。投げやりにだらーっと委ねるのでなく、意識して積極的に委ねていくこと。

意識を傾けたり、また頭が捉えている意図や意味から外れて今の感覚で感じ直していくと、身体と感覚はどういう風に変化するか?そんな感じです。

 

これをクリエイターさんたちが普段酷使しがちな身体の部位でもある、「目」「手」そして「背骨から全身」という3つの切り口で感じて貰いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

さすがはクリエイターさん、ソロワークでも、ペアワークでも、体感、理解力とも素晴らしい。次々と自分の言葉で形にしてくれます。

 

 

 

ペアワークも体験してもらいました。自分のワークでの変化の大きさに驚かれていました。

 

 

 

 

 

 

 

当日の参加者のお一人のライターさんから感想を頂いていますのでご紹介します。

 

 

 

ライターという仕事は、とにかく目と肩に負担がかかります。今回のワークショップでは、ひとりでできるワークが特に役立ちました。それは、ライターに限らずクリエイターならば大半の人が酷使する目と手に関するワークだったからです。どちらのワークにも特別な機材は必要なく、家庭や事務所において、短時間で実行できるものでした。

実際にワークをやってみて、確かに感じ方が変わります。固まってしまった部分を緩めることで視界や身体の軽さが変わるのは、不思議な感覚でもありました。ワークショップという場の雰囲気で「変わった気がする」と思っただけでないことは確かです。講習後数日してから仕事場で同じことをやってみたのですが、当日と同様に効果がありました。

ロルファーさんの教え方が上手だったことと、ロルフィングという技術がしっかりした理論のうえに成り立っていることを実感しています。

 

窓の外の風景も、鮮やかに、そして大きく映ってました。

でも写真では同じでしょうかね(^^)

 

 

参加者のセンセーションも多く、良いワークショップでした。次回は秋に予定しています。

 

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